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一級建築士から見えた農に生える「ワーキングハウス」建築素材‼️
2019/07/22 カテゴリー: Column
2019年7月19日、農地での多目的仮設空間の建築実証実験の第一回目。東京大手町にある「AgVentureLab」の場所をお借りして始まった。一級建築士事務所 ウエノアトリエの長谷川さんがカバンの中から資料をゆっくりと机の上に出す。そこには、A3サイズの大きな白い空間の真ん中に「農地を利用した仮設空間計画」と、ゆったりと佇んでいる文字…ワクワクする。
「どんなイメージ?」と妄想を膨らます楽しい時間!!
今日は、コストも工期もとりあえず蚊帳の外!長谷川さんが今回の実験のイメージを掻き立てる建築デザインの事例の話を始めた。まずは、アルミで作った構造物。単管を組み合わせて骨格を作り、アルミで覆う建築物。長谷川さんの手がけた作品で、今までの中でとても苦労したものだそうだ。全面アルミなので、外観は自然の色を受け入れ様々な色に変化する。アルミのシワシワが、氷山にも見える。構造物の中は、アルミのシワから所々に小さな穴が空き、そこから入ってくる無数のこぼれ光が、構造物の内部を照らす。
次の話題は、自然環境との距離!そこで見せてもらったのが、木や植物で編んだ板状の写真。編んで交差した間は隙間があり、風が通り抜ける。まるで、大きな竹籠のような素材だ。そういった隙間があるもので、仮設空間をデザインする。どこまで、外と内を作るか!籠のようなものであれば、強風や雨を逃し、自然と融和する。しかし、常時、それであれば、実験の全天候型のワークハウスには、程遠い。建物にとって大切な要素の一つだ!
最後の話題は、構造部品。見せてもらったのは、木材を使った四角い箱を使った構造物。一辺60cmの正方形の板を4枚組み合わせた四角の升の底がない形状のものを、いくつも作り、組み合わせて、織り成して構造物を作っていく。まさに、レンガを積んでいくようなものだ。現代では、窓、ドア、壁など大きな異なった形状の部品を作って組み合わせて作るケースが多いが、昔は、そもそも、大きな構造を別々に作る、運ぶこと困難な時代。同じ形状のものを多量に作り、積みあげていく…。この方が、複数の人たちが同じ形状を一斉に作る、みんなで、それを持ち寄って組み立てる。仕事をしない人がいないというワークショップ建築にメリットがありそうだ。
次回のデザイン検討に向けて共有した4つ!
まず、「サイト」は、風が直に当たらないところ。そうすると自ずと竹林と桜で囲われた場所に。建物の「基礎」は、農地で利用できる既存の基礎を利用。「大きさ」は、これからコストとの駆け引きになるが、理想は、5m×10m、高さ3m。10名くらいで思いっきりワークできる空間。そして、「雨風対策」は、常に濡れてはいけない物が置けることができる環境。かなりざっくりだが、次回の8月23日の打ち合わせが楽しみだ!
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